G先生の特別支援教室

ブログ初心者です。

#19 声かけのタイミング

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

姿勢など他の子どもに迷惑をかけないけれど、

直していきたいなぁという子どもいますよね。

このような子供がいたら皆さんどう指導しますか?

または指導しませんか?

 

私はある時を中心に声かけします。

それ以外は、その子がなぜそうなってるのか

という原因によって対応を変えます。

 

ある時というのは"ドーパミン"が

出ている時です。

ドーパミンとは以前の記事にも何度か

登場していますが、

(ここでタグみたいなものを作ったら

見やすいかなとは思うのですが、

中々に編集時間がなくてできないんですよねぇ)

簡単に言うと心地よくなる神経伝達物質です。

脳は、楽しいな、気持ちいいなと思うと、

その感覚を再び味わいたくて、

"またやりたいな"

と考えるのです。

だからドーパミンが出ている時に姿勢について

声かけしてよくなったら、

「その姿勢は100点だね。」

と高得点を与えて、ドーパミンの分泌をさらに

促すのです。

 

もちろんドーパミンの他にもセロトニン

ノルアドレナリンなど意識すべき

神経伝達物質は他にもあります。

私がドーパミンにこだわるのは、

欲している子どもが多いからです。

そして、指示が入りやすくなり、

褒める場面が増え、

自己肯定感を上げることにつながるからです。

はじめから100点を目指さなくてもいいです。

少しずつ改善されていけば、いいのです。

ただこの方法だけでいくときは

とても意識しなければならないことがあります。

それは、

"次にできている時に必ず褒める"

です。

必ずです。

 

ようやく周りと同じように出来て、

先生は安心するかもしれません。

子どもは頑張ってるのです。

その頑張りを先生が必ず認めてあげるのです。

目で合図を送るだけでも構いません。

本人に、

「先生ちゃんと君の頑張りをみてるよ。」

と伝わるのであればそれでよいのです。

ここを落としてしまうと子どもは

継続しません。

 

「注意されるから直さなくちゃ。」

ではなく、

「こうしたら褒めてくれるかな。」

と前向きに考えて、行動を正すことが出来たら、

不適切行動の抑止にも効果が出てきます。

先生との信頼関係も深くなっていきます。

 

それでも直らない子は直さないのではなくて、

直せないのです。

目に原因があったり感覚統合に

原因があるのかもしれません。

 

その辺についてはまた後ほど…

 

それでは…

 

G

#18 幸せなエピソード

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

最近子どもの嬉しい言葉や情報を多く聞きます。

教師冥利につきますね。

自慢話にも聞こえてしまうかもしれませんが、

そこは、すみません。

このブログは発信の場であるとともに、

私自身の振り返りの場でもあるためご容赦下さい。

 

活動が終わった後に、

「今日も超楽しかった。」

「あぁ俺、〜〜(特別支援教室の名前)に

入れて幸せだなぁ」

「俺も思う。」

こんなことを言っているのです。

高学年の男の子たちです。

「それはよかった。」

くらいしか返しませんが、

内心とても嬉しいです。

(ここで共感力を高める会話も工夫すれば

出来るのですが、私自身照れもあるのです汗)

 

また別にグループの担任の先生には、

「最近、彼いいですよ。これ。」

と言って満点のテストを見せてくれました。

もともとワーキングメモリが低く、

家庭環境も不安定なため、

自己肯定感がとても低かった子です。

保護者の話では、今までは、

理由はわからないのですが、急に朝、

「学校に行きたくない。」

と泣きながら言う日があったそうです。

自己肯定感が低く、授業にも

うまくついていくことが出来ず、

辛かったことでしょう。

ここまで伸びたことが心の底から

嬉しいと感じています。

 

教師自身のこの実感てとても大事ですよね。

結果が出ることによって教師自身の

自信につながります。

今までの頑張りが認められたという気持ちになって、

熱いものがこみ上げてきます。

こういう話を聞くと、

「ここからどう育てて行こうか。」

「今の彼らならこれが出来るかもしれない。」

など、次から次に彼らに対しての想いが

生まれてきます。

憎たらしいことしか、言わないような子でも

愛おしく、そして本気に思うことが出来ます。

 

なんのために行うのか、全ては子どもの

幸せのためです。

そのためにも教師自身がたくさん喜んで、

子どもの力になれるようステップアップ

していきましょう。

 

それでは…

 

G

#17 人は見た目が大事

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

メラビアンの法則というものを

ご存知でしょうか。

人が他者から情報を得られるのは、

視覚情報55%

聴覚情報38%

言語情報  7%

だそうです。

ASD傾向の子は視覚が強いと言われていますが、

そうでなくても半分以上は視覚情報なんですね。

反対に言語情報がたった7%ということにも

驚愕です。

ここからどれだけ感情のこもっていない褒めが

意味ないかがわかります。

 

私自身、視覚情報ってとても大事だなと

最近ひしひしと感じます。

止むを得ず、今はマスクでの生活のため、

表情のほとんど隠れてしまっている状態なんです。

いつも顔全体で表現していることを目だけで

表現しなければいけません。

これがどれだけできているかは子どもを

見れば一目瞭然です。

 

笑顔だけどなんだかいつもより少し暗い?

不安そう?

 

声のトーン、対応はいつも通り、マスクだけで

ここまで変化があるのかと驚きました。

 

 

そして、

目で笑うこと

の難しさも痛感しています。

目を見て話す

ということを子どもに伝えている教員であれば

余計に"目で笑う"ことを意識しなければいけません。

子どもの視覚情報があなたの目から始まるからです。

目で笑うということを意識することは

ほとんどないのではないでしょうか。

腹の底から笑わないと始めは出てきません。

目がくしゃくしゃってなるんですよね。

その笑顔って子どもが安心するんです。

是非、鏡の前や他の先生と練習してみて下さい。

 

この先生といると落ち着くなぁ

安心して活動出来るなぁ

みなさんが1つの表情からそう子どもたちに

感じさせる先生になってくださることを

願っております。

 

それでは…

 

G

#16 遊びに先生は必要

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

子ども同士の関係性について思ったことを

書きます。

高学年になるといつも"いじられる子"って

いますよね。

私がサブとして入っている六年生にもいます。

その子(Aくんとします)は多動性で、

注意されてばかりいるため自己肯定感も低く、

いつもおちゃらけてはいるけれど、

時折寂しそうな目をしています。

 

六年生のいる時間は子どもが4人で、

休み時間は4人でボールで遊んでいます。

やはりAくんはいじられキャラ

意図的に周りから鬼にさせられます。

はじめはニコニコしていたAくんも

だんだん悲しい目になっていきます。

 

以前あった事です。

私は遊びに一緒に入ることにしました。

 

子どもは変わりました。

「1人だけいじめるのはよくないよ。」

「みんなで仲良く遊びましょう。」

そんなこと一言も言っていません。

そんなこと学級の道徳で散々やってると

思います。

 

簡単です。

1人をいじるよりもみんなで仲良く遊んだ方が

楽しいということを示し続けたのです。

一方が不利になるような状況がないよう平等に

裁いていったのです。

もちろん先生は本気です。

本気でやって、本気で鬼になることも

あるので、こちらも素の感情がでます。

先生が本気で楽しんだら子どもも

楽しくなります。

そこに共感が生まれます。

非言語的コミュニケーションの一つですね。

 

先生がボールを使ってフェイントをかけるなのど、

子どもより少し上手なことをします。

それを子どもも真似ようとするんですよね。

ボディイメージの弱い子はふにゃふにゃな全然

違う動きなんですよね。

でも不思議なことにだんだん上手に

なってくるんですよね。

子どもの凄さはここにあります。

こういうところでボディイメージを養い、

非言語的コミュニケーションの参照能力を

高めているのです。

 

そんなことに夢中になってくると

Aくんをいじるのなんて

どうでもよくなってくるのです。

無視ではなく、ホントに"たまに"いじる

という感じになります。

Aくんもいじられるのが嫌いという

わけではないので、楽しそうな目を

しています。

 

はじめのうちは先生が常に楽しみ方を

示し続けていくのです。

子どもたちが、自分たちだけでも正しく

楽しめるようになったら子どもたちだけで

遊んでも仲良く遊べます。

 

 

たまたまこの間、ノロウイルスの関係で

(治ってはいましたが)一応活動には不参加で

事務仕事のみをおこなっていましたら、

またAくんへいきすぎたいじりをしている声が

聞こえてきました。

後で他の先生に聞くと

「あれはよくないね。」

「今度言おう。」

そんな話しをしていました。

なんかズレを感じました。

子どもと先生で一線をおかなければいけない時

はあります。

でも、もっと寄り添っていいんじゃないかな。

 

そんなことを思いながら、

それ以上にまだ"いじる"行為以上の楽しさを

伝え切れてなかったんだなぁと思うと悔しさ

もこみあげてきました。

 

私自身も精進します。

全ての子どものために…

 

それでは…

 

G

#15 視写

こんばんは。

特別支援教室教員Gです。

 

寒いですね。

寒さに弱いので、電車のホームで

文をうつことが辛くなってきました。

私のノロウイルスは落ち着いたようなので

久しぶりの出勤です。

 

今日は視写という活動について

お話したいと思います。

簡単に言うと目と手の協応動作です。

「視ながら写す」

この活動が中々奥が深いのです。

 

利き手側にマス、反対側に同じサイズの

手本が書いてあるA3のプリントが

適しているかと思います。

上に手本、下にマスというものも

目の動きが変わるため有効かと思われます。

 

たくさん文が書いてある手本を

決められた時間で出来るだけたくさん

写していきます。

ある本では、10分間でやっていますが、

集中の持続が難しい特別支援教室の子どもには

2分で全力を出してもらいます。

目標設定は色々あります。

例えば、

自分の学年✖️20文字

を基準にしているところもあります。

私のクラスはそれだと簡単すぎる子や、

到底届きそうにない子など

レベルがバラバラのため、

1学期は

「前回の記録」

2学期、3学期は

必達目標を

「今までの平均」

到達目標を

「今までの最高記録」

として行っています。

今までの自分との戦いなので、

"頑張れば届く"

という具合の目標になります。

最近は子どもの要望もあるため、

"先生の記録"

というものも出しているため、

毎週事前に行って子どもたちに

自身の記録を示しています。

一度だけ1番早い子どもに抜かれちゃいましたが…汗

 

文字の大きさはその子の能力を知って

合わせていきましょう。

例えば、

微細が難しくマスに字をおさめるのが

やっとな子にはマスの大きいもの

やり直しが苦手な子には全部書き切ったあと、

雑な字を丁寧に書き直す時間が出来る程度のもの

簡単に行える子には手本とマスの大きさがバラバラなもの

などです。

 

これも変化をつけるといいですね。

文は毎週変えています。

同じものだとパターンで覚えてしまいます。

文章ではなく、文字をバラバラに並べたものでも

難易度がはるかにあがっていいかもしれません。

数字が書かれているものも行っているのですが、

子どもに聞くとこれはやりやすいそうです。

 

協応動作だけでなく、抑制の効きづらい子にも

効果的なものです。

急いで書くものではありますが、

マスの中に入っている文字だけカウントすると

伝えると一気に抑制課題へと変わります。

また、行末で字数が合わなかった時に

自分で確認する作業も大切となります。

ただし、失敗に弱い子には

一文字間違えたタイミングで

声かけしていかなければいけません。

 

視写は目標とすることを変えることで

様々な課題へとなります。

もちろん他の活動も変えることは可能です。

ポイントはどれだけ1人の子に対して本気で

救いたいと思えるかということです。

なってる気では残念ながらダメです。

どのような方法があるか、

どうしてそうなっているか、

など多くの文献を通して知識を取り入れて下さい。

少々熱くなりました。

一緒に頑張りましょう。

 

それでは…

 

G

 

#14 音読2

こんにちは。

特別支援教室教員Gです。

 

さて、音読のポイントです。

  1. 一定のリズム
  2. 褒める
  3. 変化を与える
  4. 変な間を作らない
  5. 常に明るく

とても大事です。

これができるようになると他の活動でも大きくスキルアップするといっても

過言ではありません。

早速見ていきましょう。

 

1.一定のリズム

指示から音読まで同じリズムの中にあるようなイメージです。

「追い読みをします。先生のあとについで読みます。(音読を始める)」

ここまで同じリズムで行います。

私自身音楽に長けているかというとそうでもないので、

伝えるとなると難しいのですが、メトロノームを使って

練習してみるとなんとなくわかるかと思います。

子どもの心地よいリズムというのが小学一年生でBPM120、

六年生でBPM110くらいと言われています。はじめは

これより少しだけ早いリズムを意識しましょう。

少し頑張ってついてこれるくらいのペースがよりドーパミンが分泌され、

意欲的に活動ができるのです。

 

2.褒める

当たり前じゃんと思われるかもしれませんが、これが結構難しいんです。

音読中にどんどん褒めていくのです。

子どもは音読のリズムが崩れると気持ち悪く感じてしまいます。

ここちよいリズムを崩さない中でどんどん褒めるのです。

そのためには、もちろん最低限のリズム感覚がなくてはいけません。

(もし自信がないようでしたら練習して身につけるしかありません)

子どもに聞こえる指示にしなければいけません。

子どもが読んでる間の褒め言葉はほとんど入りません。

(実際にご自身でやられてみるとわかります)

行と行の間で褒めるのです。

「~~くん、すらすら言えてるね。」

「~~さん、背筋まっすぐ。」

「声がそろってる。」

など短く褒めます。

当然言葉だけでは間に合わないです。

他の子への褒めで自分の姿勢を直そうとした子には目線を合わせて、

「よく聞いてたね。先生は君の頑張りを見てるよ。」

ということを言葉に発さずに伝えるのです。

 

3.変化を与える

同じ活動を毎回行うというのも子供にとっては苦痛、

または惰性になってしまいます。

先日述べたように私は3回で詩を変えています。

追い読み一つとっても変えることができます。

一度追い読みをした後、(全体的に声が小さかった場合)

「口を大きく開けて読みます。」 

と言ってから追い読み。

これだけでも変化です。

「真似します。」

と言ってから行ごとに声を大きくしたり、小さくしたり、

高くしたり、低くしたりします。

無音で口だけ動かす行なども作ると子供は注目します。

意外と高学年でも少し恥ずかしそうにしながら楽しくやります。

おふざけにも見えると思いますが、

・子供が楽しんでいる。

・教員を参照して行えている。

など自分なりに観点をもって行えば、効果的な活動となります。 

ただ面白おかしくおこなった後の軌道修正は

意識して行う必要があるため、練習が必要です。

 

4.変な間を作らない

先ほど1で一定のリズムというお話をさせていただいたように

音読では変な間がとても気持ち悪く感じます。

3で行った少しふざけたような変化をつけた場合、

変な間を作ってしまうと たちまちざわつきがおさまらず、

せっかく出来た音読の空気感が崩れてしまいます。

声が中々出してもらえなかったり、何度やってもうまく読めない子がいた場合、

どうしたらいいか悩んでしまいますよね。

方法を考えながら活動を続けさせるために少し自分の中に

ストックを作っておくとよいです。

「この方法はどうかな?」

「こんな読み方やりたいけどやったらどうなるかな?」

私は日々こんなこと考えていると子どもたちの顔が常に頭の中に浮かんできて

一人で楽しくなってしまいます。

 

5.常に明るく

これも音読に限らず全活動で大切ですね。

「音読って楽しいんだ。」

「お、次は音読だ!わくわくするなぁ!」

と毎回思わせなければいけません。

教員は常に笑顔でいましょう。

記憶をつかさどるワーキングメモリ(エピソードバッファ)に

音読は楽しいという記憶を残していくのです。

 

いかがでしょうか。

音読に限らず、他の活動でも多く活かせると思います。

そのためにも音読を練習して教員自身スキルアップしてみてはいかがでしょうか。

今日のポイントは以下の通りです。

  1. 一定のリズム
  2. 褒める
  3. 変化を与える
  4. 変な間を作らない
  5. 常に明るく

それでは…

 

G

#13 音読1

こんにちは。

 

特別支援教室教員のGです。

ブログ開始から12日連続で更新できていましたが、

ついに一昨日途絶えてしまいました。

ノロウイルスにかかって画面をみることすらできませんでした。

 

さて、そんな二日空けてしまい、ようやく画面を見ることができるようになった

今日は、SST以外で活動に取り入れている

”音読”についてお話します。

 

ネットで検索してみると音読の効果は既に様々なところで言われていますね。

 

しかし、特別支援教室は読むことが難しい子も多くいらっしゃるかと思います。

 

場面緘黙の場合は出せる声でいいです。

LDの要因の一つである衝動性眼球運動が弱い子には文を目で追って読むことは

困難かと思われます。

まずは、”追い読み”を行います。

これは読むというよりも教員の言ったことを復唱するようなものです。

衝動性眼球運動が弱いと、文(文字)と音声がチャンクに出来ないため、

読むことが困難なのです。

まずは1行ずつ(または2行ずつ)、教員の言った言葉を復唱します。

文と音声をチャンクにするとともに、教員と同じリズムで読むことを

意識させることで非言語的コミュニケーションのひとつ、参照能力も

鍛えることができます。

また、リズム力を養うという事はコーディネーション能力というものを

向上させることにもつながりますので、前頭葉へのいい刺激になります。

目で追うのがやっとで言葉で発することができない子には目をつぶって

追い読みさせるなど視覚情報をなくしてもいいかもしれません。

ここである程度すらすら読めるまでにします。

 

続いて”交代読み”です。

1行ずつ(または2行ずつ)教員と子どもで交互に読みます。

詩の流れは追い読みで耳から入っているため、初見で読むのに比べて

だいぶ読むハードルは下がっています。

しかし、追い読みと違ってモデルが直前にあるわけではないため、

ここで間違えてしまう子も出てくるかと思います。

まわりも同じところを読んでいるため、できるだけ気にさせないように

流していきましょう。

それでも気になって表情が曇る児童がいるようなら

「ここのところって難しいね、上手に読める人いる?」

「すごいね。じゃあみんなで言ってみよう。~~(その行)さんはい。」

という風に難しいところだから間違えても恥ずかしいことじゃないんだよ、

みんなで練習したら怖くないよ、

ということを伝え続けていきます。

もちろんこの方法が逆効果になる子もいるのでその子にあったフォローを

してあげてください。

 

”まるで一人が読んでいるかのように読む”ということを目標に行い、

行と行の間や一定のリズムを意識させ、非言語的コミュニケーションを

鍛えていきます。

今回はすべての行を一人で読むわけではないため、他の人が読んでいるときに

文を目で追わなければいけません。

難しい子に対しては指で次読む行を示してあげるなどして、

まわりと同じ活動ができるよう配慮していきましょう。

 

 続いては”たけのこ読み”というものを行います。

これは読みたい行を自分で選んで読む、というものです。

「全員起立。読む行を2行選びます。終わったら座ります。」

全員が読む行が決まったら確認しましょう。

誰も読まない行は教員が読みます。

 

読むときだけ立ちます。

いろんなところでにょきにょきと立ったり座ったりするのが

たけのこのように見えるため、そういわれているそうです。

 

ここでは自分が読む行を覚えていなければいけません。

さらに他の人が読んでいるのを聞いてタイミングよく立たなければいけません。

ここにかなりのワーキングメモリ(作業記憶)を使います。

急にこの活動から始めてもできません。

追い読みで読むことができるようになり、

交代読みで目で文を追いながら読むことができるようになるという

過程を踏まえてのたけのこ読みです。

一番最後の行だけ全員で読むというルールの下で行っても、

最後ピタッとそろって楽しいかもしれません。

ちなみに私は音読を行う最初の週は時間をかけて追い読みを行うため、

たけのこ読みは行いません。

 

最後に”群読”です。

全員で揃えて読みます。

いろいろなリズムで読ませるといいです。

「1,2、さんはい!」

教員のこの言葉のリズムに合わせて読ませます。

教員に注目していないと合わせられません。

出来ることなら

「このリズムにあわせていくよぉ」

などという声掛けはなしのほうがいいです。

自分たちで考えさせます。

こうすることで、子どもたちを知的に育てることもできます。

 

順番としては、

普通→速い→ゆっくり→普通

がおすすめです。

速い→ゆっくり

は抑制の苦手な子どもにはとても難しいのです。

しかし、最初にこちらがリズムをとるなど配慮をしてあげれば 、

徐々にできるようになってくるのです。

これが抑制機能を鍛えているという事です。

これができると、突発的な行動やぽっと不適切な発言をしてしまうということが

ほんの少しは減るかと思います。すぐに手が出てしまう子が少し

我慢できるようになったという話も聞きます。

もちろん子ども一人ひとり違うため、効果もそれぞれです。

 

 

毎回同じ詩を音読していたら子どもたちも飽きてしまいます。

 私は3回で一つの詩として行っています。

 

3回目最後の週には暗唱テストを行います。 

必ずテストがある。

児童たちはそれを頭の隅に感じながら音読できます。

声に出しながら読むことで文章を自分の耳から取り入れることができ、

聴覚のワーキングメモリ(音韻ループ)を鍛えることができます。

読み障害児は音韻ループが弱いと言われているため、効果的です。

声に出していう事で耳から覚えることができるということを意識させて覚えさせます。

前で教員の前で暗唱するということはとても緊張します。

失敗しても何度でも挑戦できるというところが肝です。

必ず全員合格させましょう。 

不安が強くて難しい子がいた場合は一緒に言ってあげたり、

行のはじめの文字だけ見せてあげて不安を取り除いてあげましょう。

合格できた時は子供たちはみんなガッツポーズをします。

ほっとする子もいます。

この達成感が彼らの自己肯定感を高めることにもつながります。

 

 

細かなポイントについてはまた次回…

 

それでは…

 

G