G先生の特別支援教室

ブログ初心者です。

#26 自閉傾向の誤学習

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

以前お話したAくんについてです。

https://sskgyou.hatenablog.com/entry/2019/12/18/162336

実は2学期の途中で担任が

変わっているのです。

以前は叱責による抑圧で

学級をおさめてたということもあり、

今は学級自体が解放感に満ち溢れています。

もちろん悪い意味でです。

 

Aくんもそこから悪化する速度が

早くなりました。

先日は校庭体育が終わっても

外で遊んでいました。

校舎内に戻して、自分から上履きに

履き替えましたが、

教室には戻る事が出来ませんでした。

急な対応だったため、ペンと紙を

持っておらず、口頭指示だったため、

余計に指示が入りづらかった

ということもあります。

ただ、時計を見せて、時間を決めても

(時計は読めますし「何分後は何時何分」

などの問題もできます)

ぐずって戻りませんでした。

 

Aくんはボソッと、

「だって教室に戻っても遊べないじゃん…」

 

この状況お分かりでしょうか?

"気持ちがモヤモヤした時に保健室で

落ち着いたらする"

では既になくなっているのです。

完全な誤学習です。

悪い方向へどんどん進んでいます。

大事な点が2つあります。

 

1点目は、保健室で楽しませていたことです。

はじめは折り紙をさせていました。

授業中に遊ばせていたのです。

そこから勉強の方がいいと感じて、

漢字が好きな彼に好きな図鑑の

難しい漢字を書かせていたり、

学年以上の算数を算数少人数の先生が

マンツーマンで指導していました。

非常にまずいです。

Aくんにとって教室よりも楽しい場所と

なってしまいました。

しかもパターン化させてしまっているそうなので

処置が大変です。

学年相応、学年以下のプリントを

保健室に置き、対応することを伝えました。

 

2点目は、単純に教師力です。

代打としておこなっているため、

最善の準備が出来ないことは同情します。

それにしてもテンポの遅さ、児童への

差別した対応など、目に余るところが

多いです。

サブで入るこちらとしてはなんとも

歯痒い状況です。

「授業が楽しい!」

と思わせなければいけません。

 

「保健室は落ち着くことは出来るけど

教室の方が楽しい」

こう思わせる対策を学校一丸となって

やっていってほしいものです。

そうすれば、誤学習も改善されると思います。

 

それでは…

 

G

 

#25 やる気を出すか、出させるか

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

授業の掴みというのはとても大事です。

子どもたちが

「よし、今日も頑張るぞ!」

とやる気が出る雰囲気作りを

してあげなければいけません。

"やる気は自分自身で出せるようにならないと

将来自分1人で生きていく力が身につかない"

そうお考えの方もいるかと思います。

 

将来まで見据えた考えには非常に同感です。

ここで出来て、クラスで出来ない、

小学校で出来てその後出来ない、

そうなってしまっては彼らが特別支援教室に

通う時間がもったいないです。

「通ったことによって学校って

楽しいなって思えた。」

という記憶が残ります。

次第に

「あの頃は楽しかったな…」

こうなりかねません。

可哀想です。

 

脱線しましたね。

やる気の話でしたね。

どうしたら自分自身でやる気が出せるのでしょう。

 

どう考えてもその日一日でどうこうなんて

無理です。

出来たとしたら、たまたまか、

元々のポテンシャルがあったか、だと思います。

もし方法があるのであれば、

ぜひ参考にさせていただきたいので

お話しましょう。

(すみません、文章がもしかしたら高圧的、

喧嘩腰に見えるかもしれませんが、

そんなこと全くなくただ語彙力の

足りなさからこうなってしまいました…)

 

結論から言うと、ポイントは自己肯定感かと

思います。

自己肯定感が低いと、

「出来ないかもしれない。」

という考えから挑戦出来なかったり、

やる気を失ったりします。

 

ここからは、少し駆け足で進めます。

自己肯定感を高める

褒める、認める

褒められる、認められる場面を作る

自分が出来ることより少し高いレベルに

チャレンジさせる

チャレンジさせるためには、

「"もしかしたら"自分にも

出来るかもしれない」

と思わせる

「このレベルなら自分でも出来る」

と思う課題に取り組ませる

不安が強い子や「面倒くさい」と言って

やろうとしない子には声かけをする

 

…この声かけって

"子どもにやる気を出させる"

声かけということにですよね。

 

皆さん自然とそういう声かけ、

雰囲気作りを行なっているのではないでしょうか。

そのやり方が正しいのだと思います。

 

なぜ、今日これを書いたかと言うと、

昨日個人的に雰囲気作りに

失敗してしまったからです。

悔しさから書きました。

原因を洗い出して次に繋げていきたいです。

 

皆さん今日も一日頑張りましょう。

それでは…

 

G

#24 適応指導に行って

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

私の通う学校の一つで、学級で離席どころか

門から出てしまうAくんがいます。

昨日、その学級に適応指導に行ったのですが、

それでも、教室から出て全力で上履きのまま

外いきました。

Aくんは診断は出ていないのですが、

自閉傾向の強い子です。

同じクラスの愛着障害の疑いのあるBくんは

落ち着かずに教室の外へ出ていき、

満足したら戻ってくるのですが、

Aくんは、それを見て

「嫌な気持ちになったら教室の外に出ていい。」

から

「外に出たくなったら出ていい。」

と誤学習し、パターン化されて

しまっているように感じます。

実際に、Bくんが外に出た時、

Aくんはつられるように一緒に出て行く場面が

あります。

 

本人の自閉的な面、ワーキングメモリの

弱さからの行動という原因もありますが、

そこは学級経営、授業力の問題が大きいかと

思います。

子どもたちは少しでも人と違った事があると

馬鹿にしてはやしたてます。

授業中も丸読みをしている時、

自分の番以外は話始めてしまいます。

きっと授業が楽しくないんだと思います。

楽しくない授業を受けて「うるさい。」

と注意を受けたら子どももいい方向に育ちません。

他に注意がいき、楽しいことを探してしまいます。

 

楽しい授業をするとよいのです。

"何も考えずにわちゃわちゃして楽しい"

というのではなく、

"どうやったら上手くいくか、

こう工夫したらどうなるんだろう?"

と考えて楽しいと思える知的な授業を

してください。

 

教室は落ち着きます。

考えて行動するからです。

考えて物事を話すからです。

 

Aくんが変な事を言っても今ほど

はやしたてることはなくなります。

授業に熱中出来ると気になりにくくなるからです。

 

Bくんも熱中出来る授業なら離席も減ります。

熱中出来る授業が出来たら注意する回数も

格段に減り、子どもたちはもっと

先生の話に耳を傾けます。

そうなると他害など然るべき時の

注意に対しての効力が増して、

不適切行動がさらに減ります。

これが学級経営かと思います。

もちろん少人数の特別支援教室も然りです。

T2の役割ももっとプラスの役割が増えると

思います。

 

今日は熱がこもりましたが、

文がまとまりませんでした。

すみません。

 

それでは…

 

G

 

 

#23 セロトニン

おはようございます。

特別支援教室教員Gです。

 

以前ドーパミンについてお話したので、

本日は"セロトニン"について

お話したいと思います。

 

セロトニン神経伝達物質の一つです。

わかりやすくいうと分泌されると

ほっとする落ち着く効果があります。

私は子どもが不安になっている時、

興奮している時などに意図的に出させる対応を

しています。

 

教員が意識すべきポイントは5つです。

①見つめる

②微笑む

③話しかける

④褒める

⑤触れる

 

まずは見つめてあげましょう。

睨むと怖いと思われるので

目から微笑みましょう。

(これ中々難しいです)

話しかけて褒めてあげましょう。

興奮している相手の褒めるポイントを探すのは

至難の技です。

ただ褒めるのではなく、相手が頑張っている

ところを探しましょう。

「人に当たらなかったのは偉い。」

たとえ、他害してしまっても、

「よくあそこで止められたね。

がまんできたね。」

悪かったことに対しての指導は

落ち着いてからでいいのです。

時間が経ってからの指導はあまり

オススメできないため、

余計に早く落ち着かせる必要があります。

 

もちろん褒めるときも、見つめて微笑むことを

忘れないでください。

メラビアンの法則にあるように視覚情報が

言語情報を遥かに上回っているのです。

 

最後の"触れる"に関しては、

注意してください。

家族の対応なら問題ないのですが、

教師と子どもなので、やり方によっては問題に

なりかねません。

私も異性を対応する時は、とても意識します。

基本は肩に触れるようにしています。

頭だと、子どもによっては視覚の外を

触られるため、怖いと感じるようです。

背中に触れるのも落ち着かせるためには

いいのですが、少し怖いですね。

また、感覚過敏がある子どもかどうかも

意識して対応して下さい。

 

私の場合、興奮している相手には、

見つめて微笑む時間がながいです。

聴覚を刺激しないよう頷いたりして視覚で

反応してあげます。

 

興奮してしまっているのは彼らが

苦しんでいる時だと思っています。

彼らの心を優しく包んであげられるよう

心がけています。

 

セロトニン対応によって落ち着くことが

出来た子には最後にもう一つだけ

褒めてあげましょう。

「落ち着くことが出来て偉いね。」

 

今日も子どもを死ぬほど褒めていきたいと

思います。

みなさん今日も一日頑張りましょう。

 

それでは…

 

G

 

 

 

 

 

 

#22 椅子取りゲーム

こんばんは。

特別支援教室教員Gです。

 

実際に私が行った活動を紹介します。

 

"椅子取りゲーム"

 

子どもの実態

高学年

男のみ

毎回負けの受け入れをする活動を

取り入れているため、負けて泣くほどの

エラーになる子はいません。

少しふてくされる子はいますが、

私は笑って流します。

テンポがとても大事です。

ふてくされてる時間がもったいないと

思うくらい活動時間を増やし、

説明を減らします。

 

まずは普通に椅子取りゲームを行います。

もちろん全員がルールを知っていることを

確認します。

私のクラスでは、1人ニヤニヤしながら

「知らな〜い。」

と言っていましたので、

「音が止まったら座ります。

わからなかったらまわりを見ながら思い出して。」

とだけ優しく言って始めました。

ここは子供との信頼関係も大事です。

不安なことがあっても先生がいるから平気だと

子どもに思わせられるよう毎回目を合わせて

あげられているかが大事です。

 

さすが高学年、知恵を絞って行います。

椅子に手を触れながら自分が座れるよう

ゆっくり歩きます。

ここで別に指導はいらないです。

こちらがルールとして言っていないので、

せっかく子どもたちが自分で考えた最善の案を

つぶしてはいけません。

一回戦はさくっと終わらせます。

「1番は〜〜くん!素早かったねぇ!

じゃあ二回戦、次はレベルアップしてやるよ。

椅子を元に戻します。」

一位に満足感を持たせつつ他の子がぐだぐだに

ならないようすぐ次を準備させます。

椅子の周りに予め円を用意しておきます。

「二回戦。円の外を歩きます。音楽に合わせて

行進します。」

これでもう椅子に手を触れて歩くことは 出来ません。

ゆっくり歩く子がいても、

明るく声かけ出来ます。

元々リズム感のない子がいた場合、

T2が一緒に歩いてリズムを見せてあげるか、

前の子に注目させるといいでしょう。

ここまではさくさく進めます。

これで終わりなら休み時間にやればいいです。

負けの受け入れを体感させたいのであれば、

この活動は時間を取りすぎです。

 

「三回戦。…音楽が鳴ったら座ります。」

ここで子どもが「おやっ?」となるわけです。

そんな事やった事ないからです。

無音の中歩き続ける、楽しみながらも

子どもたちの中にはピンと線を張ったような

緊張感があります。

変化のある活動でドーパミンが分泌され、

音が鳴るまで待たされることで

ノルアドレナリンが分泌されます。

抑制を効かせる活動のため、多動な子、

感情のコントロールの難しい子に効果的面です。

 

言い忘れました。

CDプレーヤーなどで行うと予想が

ついてしまうため、iPodなどの手で持って

簡単に再生出来るものを用意してください。

 

さて四回戦です。

これが面白いんです。

「四回戦、〜〜が鳴ったら座ります。」

ここまで来ると抑制の最上級かと思います。

音が鳴っても決められた曲でなければ

座ってはいけないのです。

はじめはわかりやすい曲にしますが、

出来る様になったら前奏が似たような曲を

用意して行います。

ちなみに座る曲は子どもたちが運動会で

踊った曲を選んだため、

全員が平等に知っている曲です。

失敗しても悔しがりながら楽しみ、

自然と残ってる子たちを応援するように

なっていました。

 

ちなみに四回戦のやり方は4.5回

続けて行いました。

それくらいのテンポの速さを

意識して行います。

またすぐに出来るということから

負けたり失敗して大きく崩れる子は

1人もいませんでした。

 

楽しく活動しながら自然と感情、

行動のコントロールが出来る様になってくる。

これが内面から子どもを変えることができる

ということなのです。

「我慢します。」

「じっとします。」

という指示はしなくていいのです。

こんな活動を毎回繰り返せば、子どもの

困り感が減っていけると考えています。

 

これからも行った活動を配信していこうと

思います。

 

質問などがありましたらいつでも

受け付けていますので、

よろしくお願いします。

 

それでは…

 

G

#21 指示の短さを意識する

こんにちは。

特別支援教室教員Gです。

 

一日通級ではなく、巡回になったことで、

中々時間が短くてもどかしくなることは

ありませんか?

もしかしたら長く通っている子にとっては

先生以上に感がているかもしれません。

大人の事情を出来るだけ子どもに感じさせない

ためにも、限られた時間で満たして

いかなければいけません。

 

そうなってくると大切なのはやはり

指示の短さだと考えています。

いかに活動を多く取り入れてあげられるか

ということは子どもの満足度、

その他にも活動を経て得られる効果も大きく

変わってきます。

 

ではどうすると指示を短く出来るのか。

基本は指示を一回で通すことです。

同じことを何度も言うとそれだけで言葉が

長くなります。

アクセントの付け方、間の開け方など細部への

意識が重要です。

 

また、私はとても大事なことを子どもに

繰り返し言わせます。

言うことによって脳への記憶も出来ます。

活動を入れているため、ドーパミン

分泌されます。

 

また、口頭指示を減らすポイントとして、

掲示ジェスチャーを活用します。

視覚的に見せるところがあることで、

前への注意も増えます。

しかし、使い過ぎると掲示に時間がかかり

(準備も含め)、活動量を増やすという本来の

目的からはそれてしまうので、要注意です。

 

短い指示は頭で考えるだけでは出来ません。

最初は必ず練習が必要です。

出来ると思っている人も練習してみて下さい。

さらに短い指示を考えることができるはずです。

 

本日は少しざっくりなところがあり、

申し訳ありません。

ここまでです。

 

それでは…

 

G

#20 聞き取り

こんばんは。

特別支援教室教員Gです。

 

本日は”聞き取り”という活動についてお話します。

聞き取りという活動は主に2種類行っています。

・聴写 聴きながら写す

・記憶 すべて聞いてから写す

毎回両方やっていたらとてもじゃないですが、時間が足りませんので、

月ごとなどで変えています。

 

・聴写

聴覚のワーキングメモリ(音韻ループ)と耳と手の協応動作を鍛える活動です。

数字→単語→文章

という順に難易度を上げていくといいでしょう。

以前お話した視写という活動でも数字が一番書きやすいようでした。

残念ながらなぜ数字が一番かというのは憶測でしかお話できないため、

割愛させていただきます。

難易度の調整は言う速さでできます。

ぎりぎりついてこられる速さで言うと子供の脳が活性化されて鍛えられていきます。

 

・記憶

「先生が”はじめ”と言ったら鉛筆を持ちます」

こう指示を出します。

これも数字→単語→文章

の順で難易度を上げられます。

こちらは音韻ループのみでなく、記憶領域のワーキングメモリを鍛えます。

聴いている間は基本ものを持たせてはいけません。

”持つ”という行為にワーキングメモリがとられてしまうからです。

センサリーグッズなど本人が感覚刺激を求めていて、

持っていないと不安という子であれば持っていたほうがいいです。

こちらも難易度の調整は言う速さなのですが、

記憶の場合はゆっくり言ったほうが難易度が高くなります。

単純な話、聴写はゆっくり言ってくれたら追いついて書けます。

記憶はゆっくり言われると覚えている時間が長くなるため、難しいのです。

 

 

どちらの活動にも共通なのですが、聞き取りは基本消しゴムを使いません。

鉛筆でぐちゃぐちゃと消して、次から書き始めていいのです。

理由は消すという行為にワーキングメモリを取られてしまうからです。

”鉛筆で斜線を引いて次から書く”

と言ってしまうとそこにこだわりを持って書けなくなる子が

出てくる可能性があるからです。

 

また、ひらがな、カタカナ、漢字、何で書いてもかまいません。

一番早く書ける方法で書くことを伝えます。

度忘れして書けない、ひらがなだとだるいということがなくなります。

ひらがなカタカナがごちゃごちゃに入っている子もいます。

きっとどちらかを度忘れしたのでしょう。

それでも〇にしてあげましょう。

 

特別支援教室にありがちなのは、教室での口頭の指示にめっぽう弱い子です。

聞き取りを通して、先生の指示を前より聴けるということが出てきました。

もちろん他の要素もあるとは思いますが、確実に聞き取りの成果もあがっています。

「先生の目を見て話を聞こうね」

「話は最後まで聞こうね」

という指導をしているところもあると思いますが、それだと

聞きながら他にワーキングメモリがとられて右から左に話が流れていってしまいます。

むしろできそうな子どもには、メモを取りながら聞くなどして

レーニングするのもありかと思います。

 

いかがでしょうか。

細かな指示内容ややり方については時間の関係で中々乗せることができませんが、

いづれ機会があれば載せようと思います。

 

それでは…

 

G